<実施概要>
実施期間:2021/7/1~7/14
実施方法:インターネット
調査対象:女性 n=477(34歳以下:4人、35〜39歳:15人、40〜44歳:48人、45〜49歳:176人、50〜54歳:172人、55歳〜59歳:53人、60歳以上:9人)
更年期世代である45歳から54歳の間は、「9割以上」の女性が更年期症状を感じていることがわかった。なお、更年期障害と感じる人の割合(※)は、「4 つらい」と「5 非常につらい」を集計して表示。割合は、おおよそ4人に1人以上となった。「更年期」は閉経の前後5年(計10年)といわれているが、40代から60代までの20年間は表の通り多くの方が症状を感じていることがわかる。
はい:37.3%
いいえ:62.7%
はい:16.6%
いいえ:83.4%
過去に閉経後女性のHRT使用率を調べた研究(※ V.Lundberg et al,Maturitas48(2004)39-49)では、オーストラリアでは45~49歳女性の55%、フランスでは49%、カナダでは53%、ドイツでは47%、日本は1.7%との報告がありました。今回の調査では日本人女性の16.6%が婦人科を受診しHRTを受けており、諸外国の普及率には及ばないものの、過去の調査と比べると10倍程度普及しているようです。
1位:5,000円まで 35.8%
2位:3,000円まで 30.0%
3位:10,000円まで 16.8%
4位:1円もかけたくない6.3%
5位:15,000まで 2.3%
その他の回答:治るならいくらでも、わからない、1,000円程度が理想、病院で治療したくない など
1位:3,000円まで 45.2%
2位:5,000円まで 30.3%
3位:1円もかけたくない10.7%
4位:10,000円まで6.5%
5位:15,000円まで 0.8% / 30,000円まで 0.8%
その他の回答:必要であれば許容額は意識しない、病院で処方してもらいたい、わからない / 考えたことがない など
(こちらは、複数回答有りの設問です)
生活習慣に気をつける 14.9%、運動する14.4%、食事に気をつける14.4%、気を紛らわす12.7%、サプリメント10.0%、婦人科を受診 9.6%、漢方9.2%、我慢・耐える 7.1%、その他の病院を受診 4.2%、HRT 3.7%
はい:50.1%
いいえ:49.9%
はい:47.4%
いいえ:52.6%
ホットフラッシュ とうつ症状 の関係
ホットフラッシュのある層は、ホットフラッシュのない層よりも、うつ症状を感じる傾向が12%程度強い。ホットフラッシュを感じている層は、自律神経の乱れから精神的な影響も大きいのではないかと推定される。
<多かった回答を抜粋>
◆病院でのネガティブな経験
・積極的に向き合ってくれる医師に出会えない
・婦人科に行っても親身に聞いてくれず、検査を希望しても応じてもらえなかった
・病院は採血結果重視で、主観的な訴えにアプローチしてくれないため
・妊婦さんが多いからか、更年期の相談を粗雑に扱われたので
・婦人科の先生の言葉がキツイ。対応が悪く心が傷つくので通院するのが怖い
・数カ所の婦人科に行ったがなにも対応をしてもらえなかった。行っても仕方ないと思っている
・一度行ったがこの程度なら治療することはないと言われたから
・病院の先生から説明なくホルモン補充療法が処方された。効果は感じられず不信感が残った
◆病院や薬に対する不安
・何をされるかわからなくて不安
・「このくらいみんなあるから当たり前」と言われそう
・内診台に抵抗ある
・保険適用外の薬を処方されそうだから
・病院に行くこと自体に抵抗がある
・行っても薬を出されるだけだと思うから
・どういう治療かわからないから
・根本的な解決にはならなそうだから
・複数の病院に通ってるので、これ以上薬が増えるのが不安
・病院にいって長い時間待ったり、薬を飲んだりする方が体に負担だと感じるから
◆そこまで症状が辛くないから
・更年期だから仕方ないこと。病院に行くほどではないと思うから
・病院に行くほどつらくはないから
・がまんできるから
◆心理的な理由
・更年期とひとまとめにしてほしくないから
・更年期症状だと認めたくない
・時期が過ぎたら治まると思っているから
・コロナが怖いため
・症状が説明しづらいから
・うまく説明ができなさそう
・本当にホットフラッシュなのか、自信がないから
・自分の症状が婦人科に行く程度なのか分からない。
・命に関わる症状ではないから。
◆経済的な理由
・金銭的に余裕が無い
・治療費が多くかかると困るから
◆時間の理由
・病院に行く時間がないから。
・自分のために時間を使うのが上手ではない
・仕事を休まなければならないから
・病院が混むので
◆その他
・婦人科にすぐに受診したため、受診しない理由がわからない。
・担当医がいるため
・我慢できずに受診しました
・病院に行くとは知らなかった
・どの病院に行ったらよいか迷う
・田舎でそもそも婦人科がない
<多かった回答>
インターネット、友人の口コミ、YouTube、ちぇぶら、雑誌、本、先輩の体験談
<その他の回答>
母、テレビCM、医師、市の講習会、どこから情報を得たらいいかわからない、など
以上、現代女性の更年期症状の実態調査 2021でした。
アンケートにご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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※アンケートの引用について、出典元として「 NPO法人ちぇぶら 」と明記して下さい。
NPO法人ちぇぶらは、更年期の正しい情報と対策ケアの体操を伝える活動を行っている団体です。
「ちぇぶら」は更年期を前向きに捉えた英語 the change of life の意。